鼓動が速くなり、胸が苦しくなる。 嫌だと叫んでも心の声は大きくなる。 『殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ』 まるで時間が止まったかのような感覚に陥る。 その声以外の音は消えて、声だけがはっきりと聞こえてくる。 『お前は生きなければならない』 和泉に昔言われたことを思い出す。 自分は生きなければならないんだ。 自分のためにも和泉のためにも。 『生きるために殺せ!』 その思いに支配されて、十六夜は目の開いた。