狂おしい赤と鈴の音に酔いしれてー前編ー




鼓動が速くなり、胸が苦しくなる。



嫌だと叫んでも心の声は大きくなる。



『殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ』



まるで時間が止まったかのような感覚に陥る。



その声以外の音は消えて、声だけがはっきりと聞こえてくる。



『お前は生きなければならない』



和泉に昔言われたことを思い出す。



自分は生きなければならないんだ。



自分のためにも和泉のためにも。



『生きるために殺せ!』



その思いに支配されて、十六夜は目の開いた。