もう、風が寒くなってきた冬頃。


私は死ぬまで入院なのだ。


あの時、何度も角度を変えるキスをしてくれた。




もうすぐ、そんな悠に悲しい想いをさせるんだね。



ごめんね。こんな私で……



どおして、そうなっちゃうのかな。わたしの人生って……。



コンコンコン──。



「桜依おはよう」

「悠おはよう」


私に、いつもお菓子を持ってきてくれる。
そんな優しい彼が大好き。



結婚して悠との子供産んで幸せな家庭作りたかったな……。



「悠、約束してくれないかな……?」

「約束って?」


私は、重たい口をゆっくり開き話し始めた。



「私が死んでも忘れないで」

「うん」