「桜依……起きてくれよ……」


その時気持ちが届いたのか、桜依は少しずつ目を開いた。


おはよう。やっとだね、どれだけ俺を待たせるんだよ。


「桜依っ……おはよう」

「ゆぅ……うぅ……?」


不思議そうに俺の名前を呼ぶ。
その声で、呼んでくれるの待ってたよ。


「うん……っ」

「おはよう」

優しい笑顔とともに体をお越し抱きしめてくれた。


「あのさ、あと一ヶ月なんだって」

「そっか……」

「俺、絶対桜依のこと一生忘れないから。寂しいときは、夢に出てきて?」

「もちろんだよ」


俺は、強く抱きしめた。


そして、ゆっくり顔を近づけキスをした。
深く、何度も角度を変えるキスを。