トーンダウンした灯りは私達を大人の世界へと誘い、スラリとした女性のバーテンダーが作ってくれたカクテルを飲み干す。


ホロ酔い気分になった所で部屋に戻り、ベッドにダイブした。


「旅館なのにぃ、ベッドがあるし、フカフカだし、気持ちいいですぅ…」


枕に顔を埋めると目がトロンとしてきて、瞼が閉じそうだった。


「…和奏、眠いの?」


相良さんは私の左横にゴロンと寝転がり、無理矢理に私の顔を横向きにさせ、頬をぷにっと軽くつねってきた。


「……っふこし、ねむ、いれす…」


「まだ寝せないけどね?」


流し目で見られ、クスッとした笑みを浮かべる相良さんは、浴衣が少しだけはだけて鎖骨がチラ見えしていて、とても色っぽくてドキドキした。


向かい側から腕を立て、その上に頭を乗せた姿勢で私を見下ろす様に寝転がっていた相良さんが方向転換をする。


ギシリ、とベッドのスプリングが少しだけ音を立てて、私の身体の上に覆いかぶさる様な姿勢になり、今度は上から見下ろされた。


「…和奏、……好きだ」


思いも寄らない言葉を投げかけられ、完全に目が覚める。


言葉と同時に深いキスをされ、ホロ酔い気味の身体は更に火照りを増す。