「…………はぁー!!!??」



私の声があたりに響き渡る。


だって、これかなりカミングアウトでし


ょ!?


てか、



「なんでそれをもっと早く言わないの!?」



「だって…さっき気づいたんだもん…。」



もんじゃないだろ!もんじゃ!



「何忘れたの!?」



「……スマホ。」



はぁ……



「雪!走るよ!」



「え?」



ガシッ


私は雪の腕を掴むと一目散に元来た道を走


り出した。






こうして今に至るわけだ。


全くほんとなんなの!?


「雪!あんたは少し反省しなさい!」


「本当にごめんって!」


そう言って顔の前で手を合わせこてっと首


を傾けた。


クソっ、可愛いから許す!


普通に似合うって何?


あんた男の子だよね??


「あ、そう言えば!」


雪は何かを思い出したかのように、ぱっと


顔を上げる。


今度はなに!?



「さっき、優からメールが来たんだけ


ど。」



……ちょっと待って



「あんた、遅刻するかもしれない時に何呑


気なことしてんの!?」



やけに走るのが遅いなと思ったけどそうい


うわけだったのね!?



「まぁまぁ、怒らないで聞いてよ。」



怒らないで?


無理に決まってんじゃん!