僕と城矢君の平行線は。

花は人と同じで、それぞれ違う。

棘を持っている花もあれば、透明な花びらを持っている花もある。

それぞれの個性に合わせて世話をする。

さっき花は人と同じと言ったが、人より花の方が断然好きだ。

花は成長することに真っ直ぐだ。

余計な悪口、嫌がらせはしない。




「それじゃ始めるぞー。」

担任の鈴木先生の合図で花壇の手入れを始める。

僕と同じ担当になった人達は、早速違う所へ行ってしまった。

仕事が増えた。

僕の学校の花壇はそこそこ広い。

いくら分担してるとはいえ、1人では無理がある。


でもそうも言ってられないか。


「やるか。」


1人黙々と作業をする。

花壇に生えた雑草を抜き、枯れた花を取る。

空いた場所には新しい花を植える。

水をかけ…


「はぁ…全然終わらないよ。」


あの人達どこに行ったんだ!

花達がかわいそうだろ!


「ごめんね。」

「…っ…何が、ごめんなの?」


なんでいるの…



城矢君。