僕と城矢君の平行線は。

あの後僕らは席に着いた。

城矢君に行こうと促されなかったら、あのまま保健室へ直行してたな。

クラスはいつも道理の日常に戻っていた。

時々チラチラと見られるが、慣れているので気にしていない。

そんなことり僕はまた驚いたんだ。

それは城矢君と僕の席は案外近かったということ。

それでも城矢君の存在を知らなかったんだけどね。



「おーい、席に着け。HRを始めるぞー。」

「お、珍しいな。遅刻しない星南を見るのは久しぶりだ。」


僕もそう思うよ。

今日はたまたま早かっただけだ。

それより担任の名前って何だっけ。

確か…えーと…!

鈴木先生だ。

いつも思うけど、この人は僕に普通に話しかけてくる。

嫌じゃないのか?

なんだか佐藤先生と同じにおいがする。

系統は違うけど。

そうこう考えているうちに先生の話は進んでいた。

「連絡で今日の総合学習の時間、全員で校庭の花壇の手入れをする。ついでに周りのごみ拾いもするからなー。」

「体育着に着替えて校庭に集合。以上。」

周りからの悲鳴が煩い。

いきなり言われたからパニクっているのだろう。

結構花の世話とか好きだ。

だから少し嬉しい。

僕は小さく、ふっと笑った。