先代の私 でも、、、

息切れしている相手を見る事が出来ない。



怖い。

顔を見るのが、見られるのが怖い。



心臓がバクバクと、回りに聞こえそうなくらい音を発てている。



「遅い!さっ、早く座って」



裕人さんの指示に数秒遅れて従った相手。



「取り敢えず、食べようか」



裕人さんの声で、「頂きます」と言って食事に手をつけた。



食事の間は、ずっと目を瞑った笑みを顔に貼り付けていたし、

話していたのは静司兄と裕人さんだった。



ただ、ものすごく視線を向けられている事にだけは気付いていた。



わざと視界に入らないように目を瞑った笑みを浮かべ続けていたが。



「僕達が居たら話せなさそうだし、席を外そうか」



「そうだね。あっ、一応今日はこれで終わりだから」



そう言いながら、2人は退室していった。