先代の私 でも、、、

その言葉は私の「我慢」というものを断ち切らせ、

私は静司兄の腕の中で、声を押し殺さずに泣いた。



たった一度、綾人や6代目に敵意を向けられただけなのに。



綾人が朱里の肩を抱いて居たのを、私に最低だと言った時の様子を思い出すと。



静夜が当然なのにも関わらず、朱里を守る様にして居たのを思い出すと。



辛くて、心が痛くて、悲しくて。



お互いを知らないのに求め過ぎだと承知してるが、それでも……。



それでも、朱里が綾人の事を好きなのを知っているから。

私に非があると分かっているから。



それらの状況から逃げた自分に対しての行き場のない想いが籠もった、

多分初めてだろう大声で、私は泣いたのだった。