先代の私 でも、、、

家を出たのが昼前で、今はもう夜中だ。



先程5つ潰した後、

それを支える組を2つ、関係があった族を3つ潰した。



どれも異端で、桜花を潰そうと動いていたものだ。



組を潰す途中、先日私の足を撃った女を見掛けたから多分、

組の娘か女かのどちらかだったのだろう。



そんなまま、いつもの冷静さが無かった為半ば行き場のない感情の発散になり、

私は今相手の返り血を浴びていた。



バイクで走り回り、家に帰ろうかとも思ったが余計気まずくなってしまった。



……久し振りに、財閥の方に行くか。



バイクを走らせ、兄静司の住まう風魔財閥の本宅に向かう。



私や静夜の住まうあの和風な造りの屋敷は裏の風魔。

洋風な造りの屋敷は表の風魔。



風魔には2つの顔があり、

名が同じなのにも関わらず、裏と表が繋がっているという噂は聞いたことがない。



それだけ全く違う裏と表だが、家族は家族なので時々フラッと訪れたりしてる為、

門の指紋認証を通り、屋敷のドアを開けて中に入る。



静司兄が居そうな部屋に向かうと、居た。



出張やっぱり帰ってたんだなと思いながら、ただいまと言う。



「お帰り。それにしても、今日は随分と暴れたんだね」



ニコッと微笑まれる。

目元のホクロや、肩に掛かる髪の毛が色気みたいなものを醸し出している。



「ま、まぁ…」



「あっ、明日お見合いするから」



「………は?」



桜花への謝罪で族8つ、組2つを潰した事をやり過ぎたなと思って直ぐの、

断らせてもらうとメールしたはずのお見合い明日発言。



「それで家に帰ってきたんでしょ?」