「何で、知って……」



その表情は恐怖そのものだった。



怯えられている。怖がられている。



そんなの重々承知だが、今は早く桜花を、静夜達を安心させてやりたい。



朱里の言葉を無視し、パーカーを羽織らせて立たせる。



「っ」



涙目になりながらも、私の力に抵抗してるのが分かる。



だが、私は普通の女や男にも負けないぐらいの力を持ってる為、

朱里が抵抗しても何の妨げにもなっていない。



そのまま朱里を引き摺るようにして進み、倉庫を出てバイクに乗せる。



「っ!」



驚いてる様だったが、同時に抵抗を止めて大人しくなったのでまぁ良しとしてバイクに股がり、

朱里にメットを被らせ、私の腰に腕を回させて走り出す。



「わっ!」



急ぎだからな。



スピードなんてお構いなしで出し、そのまま桜花に向かう。



しばらく進み、慣れたというか懐かしい道に出てすぐ桜花の倉庫が見える。



………来ちゃったよ、桜花倉庫。



朱里のメットを外し、バイクから下ろす。



………この状態で倉庫に入れさせると、いくら下っ端といえど襲われそうだな。



「?」



何せ太ももも生足も見え、

尚且つブカブカなパーカーなのでサイズ的にも見た目的にもエロいと言うか何と言うか。



それらに朱里の元々の仕草や容姿が加わり、とても無防備かつ率直に可愛い。