先生はやっと止めてくれた。
「あと、もう1つな。」
と言って、私の首に顔を近づけた。
首元にチクッとした痛みが走った。
「ちょっと…!隆弘!!!
何してるの!?」
「俺のって印付けといた。」
「まさか……。」
そのまさかだった。
「隆弘!!!何してるの!!!
目立っちゃうじゃん!」
「いいんだよ、それくらい。
高校生にならよくあることさ。」
と言った。
「そろそろ時間だろ?
グラウンドに行こうか。」
グラウンドで茜ちゃんと合流した。
「華織〜!そろそろ集合……
ってえええええ!!!!?」
茜ちゃんは私の首元を見て驚いていた。
「桃瀬〜。それはまだ早いって。」
「俺は印を付けただけだって。
お前らみたいに本格的にしてねーよ。」
「ちょっ…桃瀬!!!
なんで知ってんのよ!!!!」
「さーなー??」
「華織!それどーやって隠すの?」
「今日、ファンデーションだけしてるから、それで隠すよ〜」
「え、ファンデーション持ってるの!?
私にも貸して〜!」
私たちは持っていたファンデーションを塗った。
「よし。これで完璧だね!!」
「じゃあ、お前ら頑張ってこいよ〜。」
と言って、
先生は職員テントに戻っていった。

