プルルルルル―― 3回目のコールで 彼が出る。 意外と早い 『もしもし?』 あぁ この低い声も 大好きだ 心が落ち着く 『今から会えない?』 30分後。 彼の前にいたのは 想いすぎた故 愛しすぎた故に 自分で自分を 暗い部屋に閉じ込めた さみしがり屋なのに 孤独になってしまった でも 真っ直ぐ前を見ようとした たった1人の あたしだった。