「じゃあ葵、また明日ね~」
「ん、また明日」
私達は2時間くらい飲み続けて居酒屋を後に
した。美香は早口課長に連絡したらしく迎
えに来てもらっている。二人って付き合って
るのかな・・・
「ていうか、私も帰らなきゃ」
慣れないのに飲み過ぎたせいでかなり気分
が悪い。左右に千鳥足で歩いてしまうのを
コントロールする事が出来なかった。
「おえっ・・・気持ち悪いんだけどマジ
で」
私は、朦朧とする意識の中ムリヤリ電車に
乗ってマンションまで帰った。何度も吐く
のを我慢して部屋に入ると、彼が心配そう
に出迎えて来る。
「葵さん、何してたんですか。心配してたん
ですよ」
彼は私をお姫様抱っこするとリビングに連
れて行く。ソファに寝転がるとジタバタと
足をバタつかせた。
「そもそも誰のせいだっつーの!」


