はちみつ・lover

そう言われても、私はどうしても訊く事が怖

かった。記憶がない時点で嫌な予感しかし

ないから。

「・・・あの、昨日・・・あの後どうなっ

たの?」

私は何とか声を振り絞った。本当は訊く事

をためらっていたがこのままではモヤモヤ

して完全燃焼する事が出来ない。

「・・・あの後って?」

料理を作り終わったのか彼が二人分のお皿

と箸、それからコップをトレーに乗せてテ

ーブルに運んでくる。どこかゾッとするよう

な不適な笑みを浮かべた彼と目が合い後ろ

に仰け反った。

「あの後って言うのは・・・その、キ、キス

・・・しちゃった後」

「ふっ・・・キスした後、知りたいです

か?」

テーブルにトレーを置くと不意に顔を近づ

けてくる。驚いて目を見開くと彼はイタズラ

っぽく微笑んで軽く口づけてきた。

「・・・とにかく、早く教えて・・・」

いくら結婚する相手とはいえ、調子乗り過

ぎなんだけど・・・

彼の大胆さにドキドキしつつも、甘えたい衝

動を必死に抑える。気を抜いて甘えてしまえ

ば、どうなってしまうか分かったもんじゃ

ない。とりあえずムダなイチャつきは禁物

だ。