はちみつ・lover

彼は涼しい顔をしてそんな事をサラッと答

える。驚きのあまり顎が外れそうなほど大

きな声で「ええ~~~っ!!??」と叫ん

でしまった。


「いきなり叫ぶからビックリしちゃいまし

たよ」

「ご、ごめん・・・」

エントランスに入りエレベーターに乗り込

んで50階まで上がると丁度反対側に彼の住

んでいる部屋のドアがあった。彼は鍵を開

けると私を先に中へ入れる。広い玄関に圧

倒されていると後ろで彼がクスクスと笑って

いた。

「なっ、何!?」

「いや、いちいちリアクションが可愛いな

ぁと思って」

そんな事を平然と言ってのける彼に顔がブ

ワッと熱くなる。女性慣れしているからこ

ういう事を言っているのに、バカな私はす

ぐ騙されそうになるから情けなかった。

「それにしても、こんなとこ初めて入るんだ

けど・・・凄い広いね」

鍵はオートロック式だし玄関の床が大理石

になってるし・・・何かいろいろビックリ

なんだけど。