はちみつ・lover

がっくりと肩を落とす。今まで何事もなく普

通に生きてきたのに、いきなりこんな地獄

に突き落とされるなんて思ってもみなかった

事だ。

「どうしよぉお~~~・・・」

思ってもいない出来事に頭が痛くなってく

る。フラフラしていると何かにもたれ掛か

っていた。受け止めてくれたのは倉持くん

だった。


「葵さん・・・良ければ、俺の家に来ます

か?」


・・・え?

彼の・・・家に?

私は何度もまばたきを繰り返した。正直、

住ませてくれるなら彼の家に住んでしまいた

い。それでも私は突然降ってきた奇跡に戸惑

いを隠せないでいた。

「俺の家、来てください。葵さんを助けた

いんです」

彼の濃密な眼差しにロックオンされてしま

い目を逸らせなくなる。断ろうとも思った

けど、断ったところでどうするの私。実家

に帰省とか?いや、普通に考えてムリでし

ょ。仕事してるのに。