そう言うと、霧島課長は私のパソコンをのぞきこんだ。
「ふーん、これ宮本が全部描いたのか」
「そうですが、なにか?」
「いいじゃん、これ。
俺好きだな、このデザイン」
そして、本当に嬉しそうな顔で、笑った。
その笑顔は、普段の毒舌を帳消しにするほど優しいもので。
不覚にも、心臓が一瞬、跳ねるように鼓動したんだ。
「ありがとう、ございます」
「早く仕上げろよ、もうすぐ20時だぞ」
「は、はい、すみません」
その時、スマホがパッと明るくなった。
奈緒からのメッセージが表示されていた。
『霧島課長、まだいるかな?』
『いるよ、何か伝える?』
私は、奈緒から話してくれるのを待つつもりだったから、何気ない返事をした。
既読にはなったけど返事はなく、どうしたんだろう?って思っていたら。
エレベーターホールからフロアに続くドアが開き、奈緒が立っていた。
「ふーん、これ宮本が全部描いたのか」
「そうですが、なにか?」
「いいじゃん、これ。
俺好きだな、このデザイン」
そして、本当に嬉しそうな顔で、笑った。
その笑顔は、普段の毒舌を帳消しにするほど優しいもので。
不覚にも、心臓が一瞬、跳ねるように鼓動したんだ。
「ありがとう、ございます」
「早く仕上げろよ、もうすぐ20時だぞ」
「は、はい、すみません」
その時、スマホがパッと明るくなった。
奈緒からのメッセージが表示されていた。
『霧島課長、まだいるかな?』
『いるよ、何か伝える?』
私は、奈緒から話してくれるのを待つつもりだったから、何気ない返事をした。
既読にはなったけど返事はなく、どうしたんだろう?って思っていたら。
エレベーターホールからフロアに続くドアが開き、奈緒が立っていた。


