魔法の時間



でも、何を言って良いのかわからなくて
“よろしくお願いします”とだけ言った。



私の名前を先生が言った時も、みんなの視線は先生じゃなく私にあって、
それが本当に恐かった


笑われてコソコソ何か
言われるんじゃないかって

あ、やだ思い出してきた


大丈夫……
大丈夫……!
ここはいつもの世界じゃない



「じゃあ、福栄さんは雨宮君の隣に行ってもらえる?」


海都の隣……?

『はい!』


そして、席に着いた


横を向くと海都と目が
あった

『どうかした?』

「別に……」



どうしたんだろ……