婚姻届と不埒な同棲

だってお父さんは、全然お金持ちなんかには見えなかったし、コツコツ働いてたし。
それに、お父さんのお葬式にはこんな人達来なかった。
路頭に迷うところだった私を助けてくれたのだって旦那様で…。

旦那様?

そういえば、ずっと不思議だった。
なんでうちのお父さんと旦那様が学生時代の同級生なのか。
身分が違うのにそんなことがありえるのだろうかと。

まさか、本当にお父さんは…。

「あなたには、高垣家の繁栄に尽力してもらいます。
今から、錦織の家族と会うことになっています。

それと、あなたが今住んでいる家には、既に連絡を入れさせました」

祖母だという女性から用件だけが述べられていく。

ついていけないどころか、彼女が話すたびに何度も頭を殴られるみたい。