婚姻届と不埒な同棲

「萩花ぁ、この段ボール箱の中の皿とかってどうするー?」

拓斗くんは、自分のもののように私の荷物を開けている。

「…さいよ」

「え?なに?」

力のこもった拳がふるふると震える。

「ちょっと待ちなさいよ!

片付けなんか今はしなくていいの。まだ話が終わってないでしょ!

ほら、こっち来て。はい、正座!」

肩を叩いて促す。

「なんで正座なんか…」

「いいから!」

「…はい」

強引にカーペットの上に正座をさせる。

こちらに向けてくる反抗的な目は昔のまま。
全く変わってないんだから。