頭が痛い…。
割れそう。

目を覚まして最初に思ったのがそれだった。
昨日の夜、どれくらい飲んだんだっけ。
あのあと少し歩いたところにあるホテルのバーに行って…、あれ…?

隣から寝息が聞こえてくる。
横を見れば拓斗くんが気持ち良さそうに寝ている。

ただし、ちらりと程よく筋肉のついた背中が見えている。

背中…?
ドキっとしてる場合じゃない!

慌てて辺りを見回すとそこは知らない部屋。

そして恐る恐る、自分の格好を確認する。

…何も身に付けてない!

さーっと血の気が引いていく。