ねぇ、望夢。

私が望夢を好きでいることで苦しむ人がいる

なんて知らなかったよ。

苦しくて、切なくて。それでも私は望夢が大

好きで。

ひろくんに告白されて、私は逃げるように教

室を去った。

ひろくんを傷つけたいわけじゃない。これか

らも友達でいたいの。

そして、この先も望夢だけを愛したいの。

そのために、私はどんな答えを出せばいいの

だろう。そんなことを考えているうちに、眠

りに落ちた。

カーテンの隙間から覗く太陽の光。昨日のこ

とは何も解決せぬまま、今日も一日が始ま

る。学校が始まる。

「行ってらっしゃい。」

お母さんに送り出されて、学校に向かう。