ふらふらと教室を出ていく沖波(おっきー)こと
沖波小鈴は、僕の班の班長であり好きな人。

白亜が沖波が出ていくのを見計らって

 「おいポン、早く告白しろよ!」

にやにやと笑いながらそう言ってくる。

 「うるさい。
  だって僕のこと良く思ってないし。」

 「んなわけ。
  だって小鈴ちゃん幸せそうだもん。」

私はわかる!と白亜は断言する。
むしろその自信はどこから湧いてくるんだ。

 「大丈夫、成功するよ!」

 「時が経ったらな…。」

面白くなさそうに頬を膨らませる白亜。

 「取られちゃうかもよ?」

 「…そんときはそんときだろ。」

僕の言葉を聞かずに喋り出す白亜。
はぁとため息を吐いて僕は頭を抱えた。

だって沖波とはまだ話し始めて数日だし
僕より仲良い奴なんて山ほどいる。

あいつは男子と仲良く出来るし。

 「じゃ、優しい私が小鈴ちゃんに
  そこはかとなく聞いてやるよ。」

白亜はふふふと笑い教室を出ていった。