「あなたたちがここを卒業してから1度も顔出さなかったけど、立派に育ってるみたいで安心したわあ…」
相変わらずの口調やトーンで変わってないなと実感する。
「ミサさんも元気そうで。」
「まぁねー!親の役である私が元気にしてないとここは成り立たないからね!」
俺はまだ小さかった頃【さくら園】の前で倒れていて。
それをミサさんが助けてくれた。
もちろん今一緒に暮らしているアイツらも同じさくら園にいた。
「あの時は今でも覚えているわ…竜、私の約束、ちゃんと守れてる?」
お茶を注ぎ終わると目の前のソファに腰掛けた。
「はい……最近色々あって仕事はボチボチですけどなんとかやれてます」
色々という言葉を聞くとミサさんは少し顔をしかめた。

