六月の最後の週。

「真結、助けろー!」

朝、普段は眠そうな君が、叫びながら教室に入ってきた日。

すっごくびっくりした。

「どうしたの?」

驚きながら聞いた。

「今日、給食、杏仁豆腐なんだよーーーーー!」

予想外の答えに、また驚き、

「ふふっ」

笑ってしまった。

「何笑ってんだよ」

急に不機嫌になった光希が言う。

「べつにー?」

ちょうどよくここでチャイムが鳴って会話は切り上げられた。