そして二時間目が終わるなり、私は奏君の席に向かった。
なにもしていないのに、うじうじなんてしていられない。そう思ったから。
「ねえねえ奏君!」
ん?、と言いながら座っていた奏君は私を見上げた。
ちょっとぼんやりとしたような目。
眠気に一生懸命耐えていたんだ。
そんな奏君を本当に可愛いなと思った。
「眠そうな顔してるじゃん!」
実は私は、ねえねえと話しかけときながら何を話すか決まっていなかったのだ。
だから眠そうな奏君を見たときにここから話を広げていこうと瞬時に判断した。
「あー、昨日夜遅くまで電話してたんだよな」
「そうなんだ!誰としてたの?」
そう言えば奏君と連絡先交換してないな。
奏君と家でも繋がれてたらすごい嬉しいし楽しいんだろうな。
なんて、一人楽しく想像していた矢先、
「……桜庭」
最悪の答えが返ってきた。
