「いいとこだね〜」
イスに座って奈津が呟いた
「快適だよ。生活しやすいようにしてもらってる」
「家と同じなんだな」
「そりゃね」
快人くんにも座るようにすすめる
「うちらさ、もうすぐ夏休みなんだー!」
「もう7月だもんね。日にち感覚ないや」
「で、これ。誕プレ」
そう言って、奈津がテーブルに紙袋を置いた
「俺はこれ」
快人くんはちっちゃなクマのぬいぐるみ
「快人くんのセンス…笑
可愛いね、ありがと」
「あたしもそれ思ったんだよねー
けど未来がクマ好きって知ってたからさ」
「おい、センスないのかよ俺」
「そーいう事じゃないけど、嬉しい。奈津も恒例のメイク一式ありがと」
「うん!」
ぬいぐるみは窓際に置いとこうかな
奈津とは毎年お互いにメイク道具を送りあってる
今年も忘れてなかった
離れてても私は誰かの中にいるんだ
