「あのさ、俺の事忘れてない?」
「あー!ごめん!
えっとね未来覚えてるかな?陸上部の…」
「もしかして足立快人【あだち かいと】くん?」
「そう!今日あたしが未来に会うって言ったら、一緒に来たいって」
奈津は快人くんの背中をポンと叩いた
快人くんは隣のクラスだったけど
陸上部のエースだからよく知ってた
「久しぶり、未来ちゃん」
「うん、だね」
「車椅子になったから学校辞めたって聞いて、本当かどうか疑問だったけど…」
「あ、見慣れないよね、はは…」
そうだ。
みんなが知ってる私は
元気いっぱいで、走り回っている姿だ
「まぁいいじゃん!これが今の未来なんだから」
「奈津…。
あ、私の部屋行こっか」
「「うん」」
