着替えが終わり、体育館に戻って試合を見ようと思い体育館の方へ向かっていると、走ってくる人がいた。
メイだった。

メイは面接に行く前に制服の中にサポーターなどをつけて終わったらすぐに試合に出られるように準備していた。
でも泣いている私達を見て察した。

「ごめんねなぎさー」
「勝てなかったよぉー」と泣きながら3年生はメイに言った。私は申し訳なさすぎて「ごめん」ただこの一言しか言えなかった。

申し訳ない。メイが出ていれば勝てた。
多分みんなそう思っているだろう。
力不足だ。最後の最後で親友の役に立てなかった。不甲斐ない。そう思っていた。

そして次の日ミーティングをして、引退を感じた。メイは普通に接してくれる。でも私の心の中はまだモヤモヤしたままだ。

そして浅野先生からもLINEがきていた。
「お疲れ様。負けたけど胸張って!
卒業まで学校生活楽しめ!」
この人はなんていい人なんだろう。
この言葉に救われた気がした。