その後、私はやっぱりコートに戻れなかったが、頑張ってみた。
そして大会の日、試合に負けて悔しくて悔しくて、そして何もできない自分が嫌で本当はダメだとわかっていたが、学校に戻って副キャプテンと自主練をした。

その時構内で練習終わりの浅野先生にあった
先生に2人で大会の結果報告をしたあと、
「浅野監督ー、練習見てもらっていいですか!」と言い3人で練習した。

そして今ならわかる。私はこの時点で浅野先生が好きだ。
だが、先生は2年生の時にちょうど結婚している。その時はまだ好きでもなんでもなかったから気にしてもいなかった…

そして練習終わり時計を見ると、最寄り行きのバスの終バスが発車する時刻だった。
副キャプテンは下宿だったので学校から歩いて五分で帰れる。

私はふざけて「せんせー、終バスなくなっちゃったー!」と送って欲しそうに言う。
だが先生は「はー、電車乗れば帰れるんだろ?はやくかえれー」という。