ホテルのすぐ近くにあるという主任のお勧めのお店。
でもこのホテルから本社までも歩いて十分ほど。だから当然本社の人に会うかもしれない。
それに、他の地区の人たちも大体このホテルか付近に宿泊しているはずだから……
「主任っ、やっぱり手は……」
「……もう主任じゃないんですけどねぇ」
そう、だけど。
でも間違ってジュンさんなんて呼んでしまったら大変だ。
だから私は、
「金曜までは主任って呼ばせていただきますっ」
そう主任に宣言した。
「別にうちの会社は社内恋愛禁止ではないですよ?」
「そう、ですけど。でもっ」
「今日の所はモモの言う通りにしますけど、その事についてもゆっくり話す必要はありそうですね」
ため息まじりにそういうと私の手を離してくれた。
途端、離された手に違和感を感じる。
――離せと言ったのは私なのに
「モモ、そんな顔をするぐらいなら言わなければいいのに」
そんな顔って?
眉間にしわを寄せて少し困った顔の主任。
「そんな泣きそうな、不安げな顔」
主任の手がすっと伸びてきて私の頬に手を当てて心配そうにのぞきこむ。
――だって自分でもどうしていいかわからない
見つめられた目をそらし、下を向こうとすると
「モモ、言ってくれないとわかりませんよ」
「あのっ、私も、自分でもよくわからないんですっ」
「では、明日その話はゆっくり聞きましょう。とりあえず夕飯を食べに行きましょうか」
「…はい」
主任のお薦めのお店なんだから美味しかったはずなのに、どんな味だったかなんてわからなかった。
いつもと違って、ただ静かに食事を終えただけだった。
夕飯を終えて部屋まで送ると言った主任を丁重にお断りをし一人で部屋に帰ってきた。
明日は勉強会もあるし、今日の会議も無駄に緊張したおかげでかなり疲れていた。
それにさっきの気持ちのこともゆっくり一人で考えたいと思っていた。
付き合ってる事をみんなの前で言えるほどの自信はない。
私は主任の隣に並べる?
私は主任に相応しい?
――否だ
なら、天ケ瀬さんと呼ばれる事も手を繋げない事も今は受け入れなければいけない
でもこのホテルから本社までも歩いて十分ほど。だから当然本社の人に会うかもしれない。
それに、他の地区の人たちも大体このホテルか付近に宿泊しているはずだから……
「主任っ、やっぱり手は……」
「……もう主任じゃないんですけどねぇ」
そう、だけど。
でも間違ってジュンさんなんて呼んでしまったら大変だ。
だから私は、
「金曜までは主任って呼ばせていただきますっ」
そう主任に宣言した。
「別にうちの会社は社内恋愛禁止ではないですよ?」
「そう、ですけど。でもっ」
「今日の所はモモの言う通りにしますけど、その事についてもゆっくり話す必要はありそうですね」
ため息まじりにそういうと私の手を離してくれた。
途端、離された手に違和感を感じる。
――離せと言ったのは私なのに
「モモ、そんな顔をするぐらいなら言わなければいいのに」
そんな顔って?
眉間にしわを寄せて少し困った顔の主任。
「そんな泣きそうな、不安げな顔」
主任の手がすっと伸びてきて私の頬に手を当てて心配そうにのぞきこむ。
――だって自分でもどうしていいかわからない
見つめられた目をそらし、下を向こうとすると
「モモ、言ってくれないとわかりませんよ」
「あのっ、私も、自分でもよくわからないんですっ」
「では、明日その話はゆっくり聞きましょう。とりあえず夕飯を食べに行きましょうか」
「…はい」
主任のお薦めのお店なんだから美味しかったはずなのに、どんな味だったかなんてわからなかった。
いつもと違って、ただ静かに食事を終えただけだった。
夕飯を終えて部屋まで送ると言った主任を丁重にお断りをし一人で部屋に帰ってきた。
明日は勉強会もあるし、今日の会議も無駄に緊張したおかげでかなり疲れていた。
それにさっきの気持ちのこともゆっくり一人で考えたいと思っていた。
付き合ってる事をみんなの前で言えるほどの自信はない。
私は主任の隣に並べる?
私は主任に相応しい?
――否だ
なら、天ケ瀬さんと呼ばれる事も手を繋げない事も今は受け入れなければいけない

