涙でボロボロになった私を落ち着かせるため
社長は、近くで飲み物を買ってくれた。
「ほら、これを飲んで落ち着け」
「あ、ありがとうございます。
あの……すみません。私のせいでスイーツ作りが」
結局、作れないままだ。
「気にするな。どーせ。
お前がミスしないか気になって
それどころでなかっただろうし……」
「うっ……」
それを言われるとキツい。
うん?でも……それって
私のことを気になって仕方がないようにも聞こえる。
私は、社長を見た。
「あの……そういえば。
秘書課に渡しておいた
クッキー食べて頂けたでしようか?」
ずっと気になっていた。
そのせいで呆れてペアを外されたのかと
思うぐらいに……。



