そんな私の気持ちも知らずに、彼らは私を抱いていた

抱かれている時だけは私は一番になれたんじゃないかと錯覚する

そんなわけないのに

馨さんの豪邸ではお手伝いさんでさえ私の存在を知っていた

遊ばれて、バカな女め

そう思われていたかもしれない

それでもいい

私はバカな女だから

それで充分

私の存在を認めてるならそれでいいと思えた

何を思われても馨さんに抱かれたいと思ってしまう私

馨さんが傍に居なくても正ちゃんが傍に居る

保険をかけていたようなものだった

弄ばれる覚悟をしたくせに、ドップリとハマっていってる自分が情けなかった

そんな私を哀れんでくれたのは誰?

誰も居るわけがなかった

こんな私を哀れんでくれる人なんか居ない

私は孤独なんだ