あれから週1ペースで電話がかかってきた

体の関係こそないものの馨さんは私に執着した

馨さんのベッドで私にしがみついて眠る馨さんを見ると胸が締め付けられた

それでも私は自分に負けないように言った

許嫁が居るんでしょ?

わたしの言葉に馨さんは笑って

『親が決めただけ。でも結婚はしなきゃいけないかもな』

と言った

私は彼女にさえなれないんだ

ただの遊びの女

初めてを捧げた人だったのに…

そして馨さんは正ちゃんにも私と関係を持った事を言ってしまった

『やめろって言ったの忘れたのか?』

と悲しそうな顔をした

『忘れたわけじゃない』

ただの言い訳にしか聞こえないと思う

だけど、離れられない

馨さんはそんな私の心を知らないまままた私を誘った

その誘いに乗る私もバカなんだ

そしてもう躊躇う事もなくなっていった

私は、馨さんに抱かれていた

馨さんの腕枕で眠っていた

正ちゃんはそんな私を哀れな女だと言った