次の日、大介が
私の部屋に来た

『あの人が旅立ったよ』

馨さんが死んだ

私を遺して死んだ

昨日私が病室から
出る時に、目を閉じた
馨さんは、そのまま
目を覚まさなかった

眠るように、死を
迎えたと言う

苦しむ事もなく
目を開ける事もなく