『私はダメだよ…』

大介の少し戸惑った顔

私はゆっくり呼吸を
整えた

『今の私は、色んな事がありすぎて、もう少し
自分の心を整理してからじゃないと、大介に
ふさわしい女には
なれないんだよ。
大介に頼ってしまう
自分じゃいけないと
思うんだ。ちゃんと
自分で立ち直らないと
いけない気がする』

大介は下唇を噛み
うつむいて少し考えた

『わかった。俺はずっと待ってるから』

そう言って、わたしを
見つめていた

私たちは軽く唇を重ねた

大介の唇の柔らかさに
吸い込まれそうになる

『俺はこれから千穂の
傍にいるからな。
いつでも俺の胸に
飛び込んでおいで』

大介の優しさに
また涙が出てきた