タバコに火をつけた

そして煙を吐きながら
正ちゃんの電話が
終わるのを待った

タバコを1本吸い
終わっても、電話は
終わらなかった

虚しく正ちゃんの
笑い声が部屋に響いた

私は電話をしている
正ちゃんの顔を見ない

正ちゃんのバツの
悪そうな顔を
見たくないから

ようやく終わった電話

『楽しそうだったね』

イヤミたっぷりに
また隣に座る

『俺をいじめてる
つもりか?』

『いじめられてると
思ってるわけ?』

『からかうなよ』

フッ

よくもまぁ、他の女を
抱いてすぐ彼女に
愛を語れるもんだわ