とりあえずスマホのマップを頼りに悠が(勝手に)手配した学校へと向かった。

もう外敵(太陽)が怖すぎてスマホから目が離せない。スマホちゃんだけが私の味方。友達ももうスマホちゃんだけでいい。

やがて目的地についたとマップがアナウンスする。もう目的地じゃなくて目敵地でいいんじゃないですかね。

恐る恐る顔をあげるとそこには豪邸が…………んん??
え? ここがわたしのあたらしいおうち?? わあ、おっきいなぁ。

現実逃避はそこらへんにして、改めて……


「よぉし、学校はいつの間にか無くなっちゃってたみたいだね!! さて! か〜えるぉ?!?!」



いつの間にか後ろに人がいた。え……怖。ふつーに、怖。


「ここは学校で合ってるぞ」

「ぴゃっっ!?」


しゃ、しゃべったぁぁぁああぁああぁ!!!

こ、ここコミュ障で引きこもりの拙者に話しかけると言うのでござるか!! この……コミュ力お化けめ!!


「そ。なら行くしかないわね。はぁ、面倒臭い」


そんな時のために用意しておいて良かった! ゲームキャラ憑依!!
と、そこでいきなり背後霊(無愛命名)の目が疑惑の色に変わる。


「お前も龍院目的か?」

「あ……あー。龍院、龍院ね! あれでしょ、そうあれあれ!!」


リュウイン? 何それ美味しいんですか??
こういうのはてきとーに話合わせときゃなんとかなるって前に本で読んだことがある。完璧!!

すると背後霊の目は一気に鋭くなった。


「そうか」


それだけ言い残して学校(豪邸)に入って行った。
え? なんか間違えたの? さっぱり意味がわからない。
やっぱ人間関係って面倒だな〜。

と、そこでスマホが鳴った。ネットニュースの通知だった。


「やっぱりお友達はスマホちゃんだけでいいや……」


あと豪邸! 私はお前をまだ学校だと認めていないからな!!