アイツとは生まれた時からの腐れ縁。家は近くではなかったけど、よく遊んでた。
でもまだ出会ってなかった。
幼稚園の時はよく相手の家で泊まったりしてた。結婚しようねってよくある幼稚園児の可愛い約束までしてた。
小学校になっても低学年まではそんな感じだった。高学年になってくると男子と女子という謎の囲いに覆われて、囲いからは出られなくなった。
中学になっても、やっぱり囲いはあった。クラスに1人2人居る囲いをものともしない世に言う"ぶりっ子"という奴らは、
囲いから出た=もう女子の味方ではない
とされ良くは思われていなかった。自分もそうはなりたくなかった。だって嫌だから。理由なんて分かんない。
でも、心がモヤモヤする時があった。だから、アイツとの事なんてもう幼い頃の思い出だ。と自分に言い聞かせた。
あの時までは。