いつの間にかの君

生憎、私には目星があった。



裏社会関係の情報はよく調べているから。



だがそれは当たるか外れるか分からない曖昧なもの。

的確な情報が無い場合の備えに過ぎない。



何せ桜凛に対する嫉妬と羨望は計り知れない。



表立って敵対せずとも、例え桜凛に対する尊敬があったとしても、

全国No.1。桜凛のように。


これはどちらも変わらない。



ーキッ



止まったのはとある倉庫の前。



ここは最近、異端派関係の連中が出入りするのが見られている倉庫。



他はまぁあるにはあるが、

姫が攫われて…となるとそう遠くないだろう。



バイクを降り、扉を開けようとすると開いた。

蹴破るつもりでいたが、鍵をかけないという不用心がいけない。



静かに入る。

中は広くなく、物も大して置かれていない応接間のような作りだった。



続く扉。

それに近づくまでもなく、中が騒がしい。



「〜っ!〜〜」



聞こえないが人の声だ。



大股で進み、扉を開ける。

ーガチャ



今度もすんなり開いた。