いつの間にかの君

「ん〜もぅっ。優、あとちょっとしたら天音達こっちつくって」



ムッとした顔をしてそう言った千景。



………は?



光の代わりに千景が言うのはいつもの事だが、内容がおかしいぞ。



「光は絶対外出禁止中だし、兄貴も帰って来てないしで倉庫には連れて行かせないけど、

そうなると次は長居すると思うよ」



…いや待て。

つく?来るのか?



「嘘…」



つい声が出た。



「ホント」



「…」



驚いて声も出ない。

いや、来るなんて予想もしてなかった…とはいえあり得なくない。



思考回路も十分理解できる。



ただ…。



「とりあえず、誰が教えたんだ?」



「え?」

「誰も?というか、天音なら普通にわかると思うけど」



あー、そうか。



納得した私を光が不思議そうに、千景が分かった?と言いたげに見てくる。



確かに天音なら分かるな。



「言いたいのはそれだけ」



そう千景が言って間もなく。



ーゴーンっ



遠くでチャイムが鳴った。



「!じゃ、じゃあ俺出るから!」



「あ、光待ってよ」



走り出した光を千景が追う。

私は見えなくなっていく背中を見つつ、ふと考えた。