「愛ちゃん!!」
――放課後。
グラウンドの横を通ると先輩に声をかけられた。
「あ、せ…先輩!」
先輩はにこにこ笑いながら私に近付いてきた。
「今帰り?」
先輩は私に聞く。
「は、はい…」
「メール、部活で見るの遅くなるから返事遅れると思うけどよろしくね?」
先輩は私に言う。
「は、はい…」
「よろしく。じゃあね。明日、また話そ。」
先輩は笑って言った。
先輩……。
「あ、あの…が、頑張って下さいっ…」
私が言うと先輩は笑ってグラウンドに戻った。
こんなにも心臓がキュンとなったのは初めてだった。
帰ったらメールしてみよう。
先輩ともっともっと仲良くなりたいの。
大好き……。
そう毎日部活を頑張る先輩を見る度、強くなる気持ち。
この恋は
本気………。
これが本当の初恋だと私は思った。


