「グラウンド見てるとつい走りたくなるな。」
学校に着くと先輩が言う。
先輩って本当部活ラブなんだなぁ……
「私も早く先輩の走ってる姿…見たいです。」
私が言うと先輩は笑う。
「じゃあさ、走らない?」
「……へ?」
先輩?
「競争しよう。」
先輩は笑って言うと私の手を引いた。
せ、先輩?
「よし、ここからスタートとゴールだ。」
グラウンドに立ちインを引くと先輩が言う。
「え?」
「よーい………ドンッ!」
………え……もう!?
私は先輩と走る。
だけど先輩は陸上部。
あっという間に私と先輩の距離の差は開く。
「待って下さい!先輩!」
私は走って先輩に追い付こうとする。
だけど速い速い。
ゴールに着いた時、先輩は疲れた顔を全くしてなくてぐったりしたのは私だけだった。
先輩に勝てるわけないじゃん…。


