先輩……。


私は携帯を強く握りしめる。



すると



―――♪〜♪♪〜…


携帯が突然鳴った。


……あ!!


私は慌てて電話に出る。



「は、はいぃ……」


『……もしもし、愛ちゃん?』



大好きな先輩の低く落ち着いた声。


「は、はい。」


『今大丈夫?』


「も、も、もちろん大丈夫です!!」



私が言うと先輩は笑い出す。


「せ、先輩?」


『あはは…ごめん、ごめん。いや、愛ちゃんの反応面白かったからさ。』


先輩はそう言って私に謝る。


「そですか…。電話、ずっと待ってました。」


私は先輩に言う。


『俺も早く電話したかったよ。愛ちゃんと今日はいっぱい話したいな。』



「……はい!私もです。」


先輩の声が優しく携帯から響く度に幸せな気持ちになる。



今日は

しばらく携帯を手放せなくなりそうだ。