「明日…電話していい?」
家を出ると先輩は私に聞く。
「へ?」
「嫌かな?」
「い、いえ!嬉しいです…」
電話…。
「愛ちゃんと明日は会えないから電話だけでもね。」
先輩は笑って言う。
先輩…。
「はい……」
先輩と電話……。
「愛ちゃんは今日から俺だけのわんこちゃんなんだよね。」
………え……
せ、先輩?
「わ、わんこちゃん?」
どゆ事?
「彼女条件3、俺の言う事は聞く。覚えてた?」
「……あ……」
そうだったね。
「愛ちゃん犬っぽいよ、マジで。」
「……へ……?」
「子犬みたいに可愛い。純粋で真っ直ぐで。チアガールした時はびっくりした。俺のためにそんな事するとは……」
先輩…
「先輩が好きだから先輩のためならなんでも私頑張れます。」
私が笑って言うと先輩は笑った。
「やっぱわんこっぽい。」
……なぜ?


