「き、き、き…キスですか?」
私が言うと先輩は笑う。
「動揺しすぎ。まだ恥ずかしいなら良いよ?」
先輩が言う。
いや…でも……
「い、いいですよ…」
きっと今の私の顔の赤さは林檎に負けないくらいだと思う。
彼氏できた事ない私なんだから当然キスなんて知らない。
でも
先輩が好きなんだもん。
彼女になれたんだもん。
手を繋ぐのもキスをするのも
慣れなきゃ……。
私は目を閉じる。
あっという間だった。
気がついたら先輩は私の唇を奪っていた。
優しく深いキス。
これが私の初めてのキスなんだ。
本当にドキドキするけど…
幸せでいっぱいだった。
入学してからずっとずっと
先輩だけを見てたから。
先輩にも
私だけを見て欲しくて…
本当に嬉しかったんだ。


