――高校3年、春。
放課後になると私はバッチリ可愛くメイクをして校門へ。
今日は先輩が迎えに来たんだ。
校門の前にはシルバーの車。
「愛ちゃん!」
先輩は車の前に立ち私を呼ぶ。
「先輩!!」
私は先輩に抱きつく。
すると
「そろそろ先輩は無しね。」
先輩が言う。
「へ?」
「和樹って呼んでよ。」
先輩は私の髪に触れ言う。
―――ドキッ。
「か、か、か…」
言えないよ…
慣れてないから。
だけど
「言わないと罰あり。」
先輩が笑って言う。
……えっ!?
「か、和樹っ……」
私は頑張って呼んだ。
すると
「よくできました。」
先輩はそう笑って言うと私のおでこにキスをした。


