「ここなら話しやすいな。」
――先輩が連れて来たのは図書室。
朝だからか人がいない。
ふ、二人きりだよ……。
ドキドキする。
先輩が側にいる…。
ずっと目で追いかけてただけだった先輩が
今、側にいる。
昨日初めて話したばっかなのに
先輩は
フレンドリーに昨日から接してくれてる。
まるで前からの友達みたいに。
気になってた事聞くんだ。
先輩に…
「先輩、さっきはなんであんな事を?」
私は先輩に聞く。
私が…大事な子だなんて……。
「あいつ、チャラいからさ。俺と愛ちゃんが話してる間、愛ちゃんの事ずっと見てたから追っ払うため。」
そう……だよね。
「ありがとうございます…。」
大事な子なんて……
だけど
「でも大事なのは本当だから。」
………え………
「先輩…?」
私は先輩を見つめる。


