私は先輩に見とれる。
すると
「どうしたの?」
先輩はそんな私の視線に気付き、私を見る。
「せ、先輩…浴衣似合いますね!」
私は先輩に笑って言う。
「ドキドキした?」
先輩はにこっと笑い私に近づき聞く。
「は、はい…」
…あ、言っちゃった。
「愛ちゃんも今日は色っぽいよ?」
先輩はそう言うと私を膝の上に乗せる。
やばい……
先輩の顔かなり近い。
顔が熱くなる。
心臓がドキドキする。
こ、この雰囲気って…
すると
〈♪〜♪♪〜♪♪〜…〉
――ビクッ。
先輩の携帯が鳴る。
「ごめん。」
先輩はそう言うと電話に出る。
「おー、太一!」
友達からみたいだ…。
私も携帯を取り開いて見る。
……あ……
メール来てる…
……え!?
メールは従兄弟の裕君からだ…。


